コラボレーション作品
京都瑞鳳堂は金工だけにとどまらず、他ジャンルの作家さんともコラボレーションの作品を創作しております。
今回Dialogueに参加するにあたって、「手織金襴×京表具×書」でコラボをし、屏風を創作いたしました。
基本的なデザインを表具師さんが行い、手織り金襴の作家さんの裂(きれ)と書を見て今回のデザインを決定いたしました。それぞれが伝統を重んじて守り抜いてきた技術だけに主張が強くなりがちなのですが、そこはそれぞれがお互いを尊敬しあいできた作品だけあって、まとまり良く素晴らしい作品となりました。
京都瑞鳳堂にて展示しておりますので、まだご覧になっていない方は是非いらしてください。
今年最後のブログ
先日お伝えいたしました通り、12月15日で京都瑞鳳堂は仕事納めでございます。
これが今年最後のブログですね。
最後にふさわしい内容を・・と思いますが、なかなか良いアイデアが浮かびませんので、いつも通り作品を紹介いたしましょう。
水のなだらかな流れを表現した流水紋。白く輝く純銀の肌に、緩やかに、穏やかに流れる水の動き。静寂の中に魅せる動。
曲線を打出して表現するのは至難の業です。何十年にも渡って銀瓶を創っていたとしても、ここまで細かな表現が出来るのは世界中どこを探しても雲雄先生だけではないでしょうか?
Youtubeにも動画を公開しておりますので、是非ご覧くださいませ。
亀甲霰 急須
京都瑞鳳堂の純銀製作品の中には伝統的な模様を現代風にアレンジしたものが多く存在します。
霰模様や亀甲模様は古来より多く用いられてきた模様で、その二つを融合したものか亀甲霰です。
霰ものつ重厚感に、亀甲ものつシャープな美しさが相まって、新たな芸術美が生まれました。
古美仕上げが作品に深みを持たせ、現代風な模様にも伝統の貫録を感じます。
銀の持つ殺菌効果や銀イオン効果により、99.99%の純銀製の作品でお茶を淹れると、水本来の性質がまろやかになり、お茶の香りや味を引き立ててくれます。
素敵な急須で、美味しいお茶はいかがでしょうか?
作品ページはこちら。
茶合 「菊」
京都瑞鳳堂の誇る金工の技術の中に「和彫」がございます。
和彫は読んで字の如く、日本古来からある手技による彫刻の技術を指します。
近年はレーザーで彫る物が主流ですが、レーザーでは単一な上に、彫った模様の深みを感じることができません。
手で一つ一つ丁寧に彫ることで、時間や労力こそ必要にはなりますが、味わいが生まれ、機械では得ることのない美しさを感じることができます。
私たちがこだわる手技による創作。それは日本に伝わる、金工の世界に伝わる精神なのです。その精神を崩すことなく、この世に伝え、そして後世に伝えていくことこそが我々の使命なのです。
茶合は茶則などと呼ばれ、煎茶道で茶葉を入れる際に使用する道具の一つです。流派により呼び名は異なりますが、お茶会など魅せる場で、この様な美しい作品を使用することが多くなってまいりました。
ただ飾るだけでなく、見せることで作品がより生き生きとするのではないでしょうか。