茶合 「菊」
京都瑞鳳堂の誇る金工の技術の中に「和彫」がございます。
和彫は読んで字の如く、日本古来からある手技による彫刻の技術を指します。
近年はレーザーで彫る物が主流ですが、レーザーでは単一な上に、彫った模様の深みを感じることができません。
手で一つ一つ丁寧に彫ることで、時間や労力こそ必要にはなりますが、味わいが生まれ、機械では得ることのない美しさを感じることができます。
私たちがこだわる手技による創作。それは日本に伝わる、金工の世界に伝わる精神なのです。その精神を崩すことなく、この世に伝え、そして後世に伝えていくことこそが我々の使命なのです。
茶合は茶則などと呼ばれ、煎茶道で茶葉を入れる際に使用する道具の一つです。流派により呼び名は異なりますが、お茶会など魅せる場で、この様な美しい作品を使用することが多くなってまいりました。
ただ飾るだけでなく、見せることで作品がより生き生きとするのではないでしょうか。